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ロワール古城めぐり
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4日目:2008年10月12日(日)

■ ツアーに参加しよう

 今日は現地発のオプショナルツアーに参加する。予約は日本でやってきていて、日本語でガイドのあるマイバス社さん。7時15分に集合と言われていたので、朝早く起床。6時40分にホテルを出ることに。ちょっと早めに準備を終えて、エレベーターを降りていったら……フロントが真っ暗だった! というより、エレベーターを降りても真っ暗だった。昨日の夜、朝早く出ることを伝えなかったのがいけなかったのか・・・。鍵を預けて出かけたいんだけど、どうしようか…と思ったら、ロビー(でいいのかな?)の端で何かが動いた。誰か寝てる!? って、昨日の夜、フロントにいたお兄さん…。どうやらこのホテル、宿直担当者はロビーで寝ているらしい。私と母の声で起きてくれたみたいだけど、時計を見て、こんなに早く!?ってビックリされた。外は確かに真っ暗だけどね。チェックアウトをするわけではないので、鍵だけ預けて、出発!!
 ホテルを出るとさすがに寒い。ロングカーデに薄手のコート、ショールをグルグル巻きにして、ちょうどいいくらい。いや、まだ寒いか。
 マイバス社があるオペラ座方面へは元々歩いてシテ島の方までいって、メトロに乗る予定をしていたのだけど、RERに乗ってみたかったので(帰国日に空港に行くときのシミュレーションのため)、近くのRERの駅に。駅の階段もすっごく長いわけではないので、これならスーツケースを持ってても大丈夫そう。
 ホームに下りるとだ〜れもいない。それもメトロと違って電車の本数も多くないので、ぼ〜っと待つこと数分(それでも数分…)。電車がきた。わりと広くていい感じの電車。それもガラガラ。これは朝早いからかな。
 乗換えはChatelet Les Halles駅で7番か14番に乗り換えればよかったのに、何を間違えたのか、一つ手前で降りてしまった。仕方がないので、Cite駅からメトロに乗りなおして、Chatelet駅でたしか7番に乗り換え(記憶が曖昧)、Pyramides駅に。地上にあがると遠目にオペラ座が見える。マイバス社はどこかな? オペラ座を背に右斜めに入る道の途中にあるのだけど、暗くてわからない。一本、入ってみて、違うことを確認。地図に道の名前が入ってないのが痛い。パリは道の名前さえわかれば、なんとかなるのだ。もう一本オペラ座よりの道に入ったら、外に日本人がたむろしている場所が。あったあった。
 事務所の中に入って、チェックをしてもらい、お金を支払う。日本でも支払いができたんだけど、日本からだと円建てになってしまって、円安の時でさえ、ちょっと損していたので、ユーロで支払えるように現地払いにしていたのだ。これが正解。ユーロがどんどん値下がりしているからね。結局、円建てだと24,500円(くらいだったと思う)のツアーが、カード請求額は2万弱に。5千円も違いが出るなんて!!
 しばらく時間があったので、事務所にあったトイレに行き、用を足して、のんびりする。が、狭い事務所にたくさんの日本人…。今回は人数が多いため、2台のバスを使うというだけあって、待機スペースもいっぱい。人いきれで暑いくらいだ。外はまだ暗くて寒いけど、しっかり防寒しているし…と母と外で待つことにした。外は静かでいい。同じように考える人たちもいるようで、何組か同じように出てきて外でぼんやりしていた。
 出発の5分前くらいにバスがきた。私たちは2号車のバスで、1号車と同じルートだと混んでしまうので、逆ルートで回ることが説明された。ちょっと遅れた人がいたので、出発は少し遅れたけど、無事出発。逆ルートということでまずパリから一番遠いアンボワーズにあるクロリュセを目指す。
 途中トイレ休憩に停まったサービスエリア(?)にあったお店でコーヒーを購入して、母と飲みんだ。朝、暖かいコーヒーとか飲むと幸せだね。ホテルに電気ポットがあったらよかったのに…。休憩所にはパン屋のPaulもあったので、明日のパンはあそこで買って帰ろうと帰りに寄ることを決意。楽しみにしていた。残念ながら帰りの休憩所にはなかったのだけど…。



■ ダ・ヴィンチ終焉の城

 11時前にアンボワーズにあるクロ・リュセというお城に到着した。少し雨が降っていて、傘をさすか悩める程度。
 駐車場でバスから降りてからお城までとても雰囲気のある道をすすむ。静かに流れる小川や紅葉した蔦が絡む家など。とてもステキだ。
 クロ・リュセはとても可愛い建物で、日本人がイメージするお城とは程遠い。ま、ようするに貴族の館だ。
 チケットを受け取って中に入る。今回、ツアーのメンバーの中に外人の女性を連れた中年の男性がいて、彼女のことを一生懸命一眼レフで撮影してて、なんなんだろう?って思った。夫婦かな?って感じもするのだけど、なんか男性の雰囲気がね…ちょっと苦手だったもので。その二人がわりと後ろを歩いている私よりさらに後ろにいて、写真を撮ろうとするとうつりこんでくるから余計に…。彼らとは別に仲の良さげな若夫婦もいて、彼女たちはデジムービーを持ってきていたのだけど、「今日は寒いです〜」とかちょっとした気持ちを吹き込んでいて面白いなって思った。後でいろいろ思い出しやすいよね!
 まず入ったのはダ・ヴィンチの寝室。ここで最期を迎えたらしい。この寝室の窓からは少し離れたアンボワーズ城が見える。ダ・ヴィンチはこの寝室から愛する王様がいるアンボワーズ城を見るのが大好きだったらしい。う〜〜ん。その他にもこの館にはアンボワーズ城と繋がっているという噂の地下道があり、夜、王様が…もしくはダ・ヴィンチが逢引していたという話も残っていた。窓から見るアンボワーズ城は結構離れていて、この距離を地下道使っていくと、結構大変だろうな〜。眉唾かな?
 続いて紹介されたのが、ダ・ヴィンチの発明品たちが置いてある部屋。階段を下りて、キッチンなども見学する。
 お部屋のあちこちにはダ・ヴィンチの作品が飾ってあるが(受胎告知やモナリザなど)もちろんレプリカ。雰囲気はある。受胎告知は寝室に飾ってあったのだけど、その前にはさりげなく百合の花(造花?)が置いてあったりして、なかなかの演出だ。
 足早に見学を終えると、お庭に。お庭からはアンボワーズ城が一層よく見える。アンボワーズ城もあれこれいろいろあったお城らしいので(チェーザレ・ボルジアの話の中にも出てくる)行ってみたかった。滞在時間の問題とかかもしれないけど、クロ・リュセよりはアンボワーズ城でしょう…。



■ お昼ご飯

 クロ・リュセを後にして15分ほど…アンボワーズの町の外れにあるホテルのレストランに入る。
 二人席に座れたので、母とゆっくりランチタイムを楽しむ事ができた(もちろん、同じツアー内で同席のテーブルもあり、それはそれで、会話が弾んで楽しそうではあったけど)。
 ランチのメインは白身魚のテリーヌだと思われるもの。結構おいしい。
 デザートもがっつり食べて、満足。
 ツアーの食事っていまいちなことが多いけど、これは美味しい物をいただけたような気がする。

(写真見ないと内容思い出せない…また後で書き足します!)
 お腹もいっぱいになり、バスに乗ると、眠気が襲ってくる。母のことを心配しなくてもいいし、ここは眠らせてもらおう…とバスの中で熟睡。
 どうやら、川沿いをバスを走ったらしく、あちこちにお城や貴族の館が見えたらしい。母が一生懸命撮影している姿は夢うつつ状態で記憶にある…が景色より睡眠・・・おやすみなさい。



■ シュノンソー城

 バスが停まると、もうそこはシュノンソー城の駐車場だった。30分くらいで到着。バスを降りると、とても暖かかったので、上着を置いていく。
 ガイドさんから渡された入場券を手に門をくぐると、長いプラタナス並木が続く。そして、その並木の向こうに見え隠れしているのがシュノンソー城。
 日本のお寺とかいったときと同じ、どこか時間の流れが違うそんな空気。穏やかな時が流れている。
 シュノンソー城は女性たちのお城であり、女性たちのいろいろな物語があるのだ。
 特に有名なのがアンリ2世の愛人ディアーヌ・ド・ポワチエと妻カトリーヌ・ド・メディシスの物語。
 アンリ2世は愛人のディアーヌにこの城をプレゼントしたが、彼の死後、妻のカトリーヌがディアーヌを無理やり城から追い出し、ショーモン城を与えると、自分の城とした。
 ディアーヌとカトリーヌの確執はこの城のあちこちに残るイニシャルを見ると面白い。アンリのHと妻カトリーヌのCが絡み合ったイニシャルがあちこちに残っているが、CがDにも見えるどころか、Dのところもある。
 この城の有名なものといえば、川にかけられたグランド・ギャラリー。元々はただの橋だったものに壁と屋根をつけた。今はただの通路になっていたが、当時はいろんな美術品が並んでいたという。
 この城には4人の女性が城主となり、それぞれ寝室がある。カトリーヌの死後、この城を受け継いだのはアンリ3世の妻でカトリーヌにとっては義理の娘となるルイーズ・ド・ロレーヌ=ヴォーデモンだった。ルイーズはこの城滞在時に夫の暗殺を知り、そのまま鬱状態に。彼女は残された時間を白い喪服で、修道女に囲まれ、瞑想して日々すごした。寝室は黒地にしゃれこうべのタペストリーがかかり、天井には銀の涙や未亡人の綬章、茨冠など喪をあらわすもので飾り、悲しみをあらわしたという。
 部屋ごとにいろんな逸話が残っており、それを聞いていると本当に面白い。シュノンソーのお城であったいろんな物語…読むと面白いだろうな。
 庭に出て、川の上に建つようにも見えるシュノンソー城を眺める。本当に美しい城だ。残念な事に修復のために一部足場が組まれているが、それでも、城の美しさは損なわない。
 外観の写真を撮り終えたら、同じ敷地内にあるワインが試飲できる場所へと移動。日本人の女性が出てきて、この敷地内で取れた葡萄で作ったというワインの紹介がはじまり、試飲させてもらった。あんまり興味がない私は早々とそこを出て、その辺りの庭で撮影して遊んでいたのだけど、最後まで説明を聞いた母の話によると、日本への発送もしてくれるらしく、みんな、買ってて、それで時間がかかっているらしい。興味がない私としては、この時間、もう少しシュノンソー城の外観の写真を撮ったり、お土産を買ったりしたかったな〜。



■ シャンボール城

 シュノンソー城を後にすると、またバスで一路シャンボール城へ。
 「ここのお城はとにかく広い敷地、大きなお城ですが、中はなんもないですから〜」とガイドさん。そうですか…。
 駐車場からお城に向かう途中の公園(お庭?)にはのんびり過ごす人たちがいっぱい。警備に周る警察官(かな?)は馬に乗ってパトロールしていた。かっこよすぎる!! ちょうど私たちが見かけたパトロールは女性二人。いいな〜。
 大きなお城は確かに中にはいるとなんだか閑散とした雰囲気。お城の中はとってもひんやりしていて、ストーブがたかれていた。実際、ここに王侯貴族が済んでいた頃もそんな感じだったんだろうな。寒くないように壁にタペストリーをかけたり、絨毯を敷いたり、大きなマイセン製のストーブを炊いたり。
 ここのお城で一番有名なのは優美な螺旋階段で、お城に入ると正面にある。この螺旋階段、二重になっていて、のぼりとくだりで分けていたのか、どうしたのかはわからないけど、絡まりあう感じがとてもステキ。ダ・ヴィンチが考案(デザイン?)したとも言われている。
 お城の中、見るものが本当にちょっとなので、簡単にガイドさんから説明があった後は自由時間になった。お土産屋さんもここで寄ることができたんだけど…ここでお買い物できるのって、当たり前だけど、シャンボール城関連のものだけ。シュノンソー城やアンボワーズ城、クロ・リュセのものがあるわけもなく・・・。とっても残念。シュノンソー城のポストカードとか欲しかったのに。シュノンソー城が好きだという友達にシュノンソー城のポストカードで手紙を出してあげようと思っていたんだ。本当、残念。



■ パリへ

 シャンボール城を見たあと、バスは一路パリに向かう。帰りの道は少し渋滞していたようだ。ここも熟睡していたのであまり記憶になく…。
 休憩は一回で、本当はここでパンを買って帰ろうと思っていたのだけど、帰りの休憩場所にはPaulがなかったのは前述通り。残念だ。
 予定より30分ほど遅れてマイバス社へ帰還。帰りはOdeon経由でホテルへ帰る。途中、カイザーというパン屋さんに寄って、朝用のパンを買って帰ろうと思ったら、もう閉店していた。またまた、残念だ。
 諦めて、晩ご飯をどうしようか…とホテルに向かいながら母親と相談。ホテルの近くにいくつかカフェとかがあったので、その辺で食べることにしようと、カフェを覗く。選んだのはクレープリー。そば粉を使ったクレープとスープを食べて満足。クレープリーは入りやすいし、美味しいし、今回の旅では大活躍。
 ホテルの側で食事というのはやっぱりいいもので、食べたらすぐホテルに帰ってのんびりできる。ホテルに帰ったら、今朝の事をふまえて、明日の朝のチェックアウトが早いことを伝えておいた。フロントスタッフのお兄ちゃんは「ノープロブレム」と何度も言ってくれたので、大丈夫かな…と不安になりつつも部屋に戻った。
 明日も朝早いので頑張ろう♪




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